背景
紅葉国。
元々の主な居住空間は海底都市。
現在では都市船。潜水艦や船が外を行き来する主な乗り物。
もともと深海・海中というのは、人間の居住空間としては適していない。
というかそれを言うなら、人間の居住空間として適している土地というのはあんまり多くない。
そもそも宇宙においても人が暮らせる場所というのはまれだ。
けれど実際はどうか。人は空でも海でも宇宙にでも、その足跡を刻み始めた。
それはなぜかと言われれば、乗り物との深い関わりが理由にあがる。
その中でも船というのは、常に人を運ぶ、人が暮らす場所として全ての場所に赴いてきた。
空は飛行船。海は船。宇宙は宇宙船。
人が足跡を刻む先に、船はいつも共にあった。
かくして。
船と深く付き合い、船と分かち難い関係を得た者は、徐々に船の民と言われるようになっていった。
船の民 右の女性はカチューシャで猫耳をつけている