スタート
郊外ファームタイプの遊園地ができた。 国の広報には「近年ギャンブルでうんぬんかんぬん」と書いてあった。 けど、いろいろ読み飛ばして美味しいところをまとめれば、つまりは 「すっかんぴんになったら働いてどうにかしましょう」 という事らしい。 紅葉国の現状は結構悲惨である。 国家事業として観光事業を展開しつつも、T13付近と言えば相変わらずNWでは戦火激しい時期であった。 その災禍は経済を破綻させたこともあったし、 資源不足で国家滅亡の危機ということもあった。 最も耳新しいのは数多くの孤児の存在であり、 そのために全国規模で里親捜しが行われたりも、した。 そんな中では、観光に対して自粛ムードが漂うのも 仕方のないことだったと思う。 |
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それはそれ、これはこれなのである。
T13終了間際では、この国は生活を切り詰めるどころか所得マイナスという事態に陥っている。
その結果どんなことになっただろうと言えば、
「ぎゃー! 負けたー」
「よしっ。今日のポーカーは俺の勝ちだ」
「嘘だ、嘘だっ。お前は昨日最下位だったじゃないか!」
「ふははは。勝負は時の運よ! 明日は俺がお前達の王だ! きりきり働けっ」
「いやだー!」
ポーカーで身売りをするという事態に陥っていた。
ちなみに上記光景は、翌日の労働報酬につながる。
つまりは働いた分の金が勝者に吸い上げられるのである。
さて。そんな光景の中には、
「なにぃ? 今日の分のもうけは昨日の賭けですってるだと?」
「つまりはあれか、無一文で賭けたのかお前さんは」
こういうこともある。
「あ、あはは……すみませんっ! つい出来心でっ!」
「出来心ですみゃあ警察はいらないんだよ!」
こういうこともある。
「おら、出て行け-!」
「な、なにもズボンまで持っていかなくても!?」
「んな事言えた立場か、お前は? てめぇを死ぬまでこき使ってもいいんだぞコラ!」
「ひいっ!」
こういうことも、ある。
そして、賭博場からパンツ一丁で逃げ出す事になった男の名前をウィルソンという。
今年21になる、リゾートホテルで下働きをしていた南国人である。
その彼は、昨日の時点で手持ちのお金は全て無くしてしまっていた。
賭に負けたのである。
「ううっ。今日こそはと思ったのに、思ったのに!」
ばんばんとアスファルトを叩いて悔しがるも、賭博に挑むには彼にはあんまりに運がなかった。
ちなみに、普通ならここは売られる所ではある。が、
「無一文で賭けるようなやつは売ったところですぐにまた迷惑を起こして逆に賠償請求されかねない」
一応人売りはまっとうな商売ではないので、まかり間違って強面の人たちに詰め寄られたりしたらとんでもないのである。
人売りするほどの環境ではあるがリスク計算は結構冷静だった。
あるいはそれがギャンブラーという物なのかもしれない。
それはともかく。
「ううっ。これは、まずい……」
いや、普通に自宅の安アパートに戻れば一応衣類くらいはある……はずなのだが、そういう事ではなく。
とにもかくにも、これではれて完璧なるすっかんぴんである。
アパートにまだ食事残っていたっけと、この計画性皆無の人物はおぼろな記憶を探った。
そして、ある事を思いだした。
――それは、すっかんぴんで放り込まれたある青年が立派に立ち直るまでの物語である。
データ
L:郊外ファームタイプの遊園地 = {
t:名称 = 郊外ファームタイプの遊園地(施設)
t:要点 = 家族連れ,遊具
t:周辺環境 = 売店,モノレール
t:評価 = なし
t:特殊 = {
*郊外ファームタイプの遊園地の施設カテゴリ = 国家施設として扱う。
*郊外ファームタイプの遊園地の位置づけ = 生産施設として扱う。
*郊外ファームタイプの遊園地の特殊1 = 毎ターン生産フェイズに生物資源が+15万tされる。
*郊外ファームタイプの遊園地の特殊2 = 毎ターン生産フェイズに資金が+5億される。
}
t:→次のアイドレス = 変身ヒーロー(職業4),ドキドキデート(イベント),地下秘密基地(施設),ジェットコースター(施設)
}