海底都市の解説

海底都市の構造

海底都市は、大きく三層に分けられています。

海底都市の構造
まず下層。
下層はライフラインや隔壁を収めている層となるため、その大半は普段の生活で見ることがありません。
例外は潜水艦発着所や地下鉄の交通機関です。
潜水艦発着所は、2箇所存在します。
潜水艦発着所
ドーム間や地上との通常移動用と観光用の発着所は、中層の駅ビルの近くから移動することができます。
貨物用などは、観光客が間違えないよう別の発着所を利用することになっています。
地下鉄は、メープルでの主要交通機関ですが、慣れない方には路線がわかりにくいかもしれません。
観光客用に主要な路線と駅を紹介したガイドがありますので、ご参照ください。

次に中層。
環状線の駅に政庁、大神殿や病院に警察署といったほとんどの施設、そしてすべての住宅はこの層に存在します。
碁盤の目状に綺麗に整備された町並みのため、地理がわかりやすいのが特徴です。
また明かりも暖色系に統一されているので、夜景が非常に美しく映えます。
海底ドーム都市は非常時にブロックの壁が下層よりせり上がるための区画分けをしていますが、これを利用した光景なのです。
紅葉国観光の際には、一泊はメープルで過ごしてみるのもいいのではないでしょうか。

最後に上層。
ここは平時は庭園や菜園として利用されています。
外部からの衝撃を受けた場合に最初に被害を受ける箇所であるため、上層に来る際には、非常時の避難経路確認が義務づけられています。
面倒かもしれませんが、庭園はその手間を吹き飛ばすようなくつろぎの場でもあります。
頻繁に地上部へ行く住民はともかく、それ以外の人々にとっては植物をゆっくり楽しむ場所なのです。
週末には家族連れや恋人達が多く見受けられる階層です。

海底都市のライフライン

海底ドームはその名の通り、海底に建造された巨大ドームです。

もともと宇宙での活動を視野にいれていたため、二重構造のドーム部分は海底の圧倒的な強度を持ち、海底の水圧はもちろん魚雷程度ではびくともしません。
万が一破損が起こった場合も、隔壁が作動し浸水を遮断、常駐の猫士さんたちによって速やかに修理がなされるので安心です。

海底都市にとっての大地となる基部は、国樹である紅葉を始めとする植物が根を張るための上層、各種ライフラインのための中層、地下鉄や非常時の食料などを貯蔵する下層にわかれ、限られた空間を有効活用することで居住性を高めています。

上下水道は都市内の施設でほぼ100%浄化・循環されており、不足時には海水の利用によってそれを賄っています。
電気は、地熱、海流などの各種発電プラントによる発電と、海上のメガフロートによる太陽光発電を組み合わせることによって必要量を確保しており、都市内の人々が電気の不足に困ることはありません。
ガスについては、海底ドームという環境上ほとんど使用されておらず、各家庭ではIHヒーターなどの家電を使用することでこれに代えております。

そして、海底ドーム最大の課題は酸素をいかに確保するか、つまり換気の問題でした。

この問題には、高性能の空気清浄機「ふうたくん」を稼動させることと、植物を都市の至る所に植え、光合成で得られる酸素を増やす形で解決することができました。
この空気清浄機はドーム内の気候管理システムとも繋がっており、ドーム内の気温や湿度を適切な値に保つ機能もまた担っております。
密閉空間であるはずの海底ドームで爽やかな風を感じることがあれば、それは今日も「ふうたくん」が都市内の空気を綺麗にしてくれている証拠です。

また、一方でドーム上層の農地では二酸化炭素過多にすることで植物の育成を促進させています。

こうして海底ドームでは、海底という特殊な環境下にありながらも地上と変わらない暮らしを実現させています。


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